カタログで定格出力は「kW」、自立出力で「kVA」と表記が異なるのはなぜですか?
定格出力(kW)と自立出力(kVA)で単位が違う理由
蓄電池や太陽光発電のカタログを見ると、「定格出力 〇〇kW」と「自立出力 〇〇kVA」のように、似た項目なのに単位が異なっていて戸惑う方も多いかもしれません。
この違いには、電気の「使われ方」に関する技術的な理由があります。
kW(キロワット)とは
kW(キロワット)は実際に機器を動かすために使われる電力(有効電力)を表す単位です。
電気ストーブやLED照明のように、電気エネルギーがそのまま熱や光に変換される機器の消費電力は、このkWで表されます。
系統連系時(電力会社の送電線とつながっている通常運転時)は、電力会社側の設備が電圧や周波数を安定させてくれるため、蓄電池・パワーコンディショナーはkW単位で管理された有効電力だけを供給すれば問題ありません。
kVA(キロボルトアンペア)とは
kVA(キロボルトアンペア)は、電源が供給できる電力の最大量(皮相電力)を表す単位です。
有効電力(kW)に加え、モーターやコンプレッサーのような機器が必要とする無効電力(実際には仕事をしないが、機器の動作に必要な電力)も含んだ値です。
自立運転時にkVAが使われる理由
停電時などに使う「自立運転モード」では、電力会社のサポートが受けられません。
そのため、パワーコンディショナーや蓄電池が電圧・周波数を自ら作り出し、家電製品のあらゆる電力需要に単独で対応しなければなりません。
エアコンや冷蔵庫など、モーターを使う家電は起動時に有効電力だけでなく無効電力も必要とします。
自立運転時の出力は、こうした機器への対応能力を正しく示すために、有効電力と無効電力の両方を含むkVAで表記されています。
kWとkVAの関係(力率)
kWとkVAは「力率(りきりつ)」という値を介して結びついています。
- 力率1.0(100%)の場合:kW=kVA(すべての電力が有効に使われている状態)
- 力率0.95の場合:3kVAの自立出力 → 有効電力は約2.85kW
一般的な家庭用機器では力率0.95前後が多く、kVAの数値はkWより若干大きく表示されることがほとんどです。
そのため「自立出力3kVA」と「定格出力3kW」は、同じ数字でも意味が異なる点に注意が必要です。
- 定格出力(kW):通常の連系運転時に供給できる有効電力
- 自立出力(kVA):停電時に単独で供給できる最大電力(有効+無効)
停電時にエアコンや冷蔵庫を動かしたい場合は、自立出力(kVA)の値が機器の消費電力をまかなえるかを確認することが重要です。
どの機器が何kVA必要かわからない場合は、お気軽にエコでんちにご相談ください。
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